相模原市で使える補助金の全体像
出どころは「国」「神奈川県」「相模原市」の3層です。2026年10月11日時点で、設備を買う家庭が使えるのは、自分で申請する相模原市の奨励金(次は第2期)と、登録された工事業者が申請を代行する国のリフォーム向けの枠です。

太陽光と家庭用蓄電池の補助は、国・県・市で別々の制度です。相模原市で設備を購入して設置する家庭が最初に見るのは、市の枠になります。
蓄電池 96,000円/戸。対象住宅で窓など開口部の断熱改修を含む要件化工事と組み合わせる場合が対象。蓄電池単体の工事と太陽光発電設備の設置工事は対象外
太陽光 7万円/kW + 蓄電システム等 1台15万円。第2期は9月7日に予算額到達で締切
太陽光 8万円 + 蓄電池 20万円。工事のあとに申請。第1期は抽選なし
制度の名前は「補助金」ではなく奨励金です。市の枠のうち、設備を導入した人が自分で申請するのがこの奨励金です。
県の枠は太陽光が1kWあたり7万円、蓄電システム等が1台15万円ですが、第2期は令和8年9月7日に受付を開始した当日に予算額へ達して締め切られました。県全体の動きは神奈川県の補助金の記事にまとめています。
国の枠は、蓄電池だけを付ける工事では対象になりません。みらいエコ住宅2026事業のリフォームの区分は、窓など開口部の断熱改修を必ず含む「要件化工事」を行うことが前提で、蓄電池はそれと同じ住宅で行う場合に96,000円/戸が付きます。外壁・屋根・床など躯体の断熱改修は、窓の性能や住宅の新築時期によって不要から3部位まで変わります。
対象になるのは、平成28年12月31日以前に新築されたことを建物の登記事項証明書で確認できる住宅です。平成29年以降に新築された住宅でも、平成11年に定められた省エネ基準(平成11年基準)を満たさないことを証明できれば対象になります。太陽光発電設備の設置工事は、補助の対象外と明記されています。
申請できるのは年2回の期間だけ
申請期間は第1期と第2期の2つです。第1期(令和8年9月1日〜9月30日必着)は受付を終え、抽選なしと公表されました。次は第2期で、令和9年2月1日から2月26日必着です。
市は申請期間を2期に分け、期ごとに予定件数を決めています。工事がいつ終わったかで、出せる期が決まります。
事業完了日は、設備ごとに「引渡日」「領収日」「住定日(住民票に記載された住所を定めた日)」のうち最も遅い日です(ZEHはBELSの認定日、LCCM住宅はLCCM住宅の認定日も含めて比べます)。リース契約や電力販売契約で導入した場合は、領収日の代わりに契約の締結日を見ます。
第1期の対象期間に完了した設備を、第2期にまとめて申請することはできません。 4月に太陽光、11月に蓄電池を入れたなら、太陽光は第1期、蓄電池は第2期と、別々に出すことになります。
金額はコースごとの定額
太陽光発電システムが8万円、蓄電池とV2Hが各20万円、ZEHが30万円、LCCM住宅はZEHに10万円の加算です。出力や容量に単価を掛ける形ではありません。
太陽光にはメーカーや型式の要件がありません。ただし太陽電池の公称最大出力とパワーコンディショナの定格出力を比べて小さい方が2kW以上10kW未満であること、系統連系(電力会社の送配電網につなぐこと)の手続きを済ませていること、未使用品であることが要件です。
蓄電池は、申請する年度かその前年度の環境省「戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業」の補助対象機器であることが条件です。V2Hは、経済産業省の充電・充てんインフラ等導入促進補助金の対象機器であることが条件になります。
太陽光の要件には「発電した電気がその住宅で消費されること」が入っています。ただし余剰買取方式(使い切れなかった分だけを売る形)の売電は妨げないとされていて、自家消費と売電の両方をする家庭も対象です。
ZEHコースは設備ではなく住宅の性能を見る枠です。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)でZEHの認証を受けていることが条件で、既築住宅を改修してZEHにした場合は、国や他の自治体の補助金を引いた経費が90万円以上であることも要ります。



条件は片方向です。蓄電池やV2Hには太陽光の連系が要りますが、太陽光の側に蓄電池を置く条件はありません。既設の太陽光に蓄電池を足す形でも自家消費コースの対象になります。
第1期は抽選なし、第2期も件数次第
コースごとに期別の予定件数が決まっていて、申請件数がそれを上回ったときは抽選です。第1期は抽選を行わないと市が10月8日に公表しました。第2期も、申請件数が予定件数を上回れば抽選になります。
予定件数は年間の件数を2つの期に分けたものです。LCCM住宅だけが第1期3件・第2期2件で、ほかのコースは半分ずつになっています。
市は第1期について「抽選は実施しません」と公表し、交付対象者には10月下旬頃に交付決定通知を発送するとしています。「ご案内」の手続きの流れでは、抽選の有無は受付期間が終わってから市のホームページで知らせることになっていて、第2期もこの流れで進みます。
同時に申請できない組み合わせがある
太陽光単体補助コースとZEHコースは併願できません。ゼロ円ソーラーのプランで太陽光を入れた住所も、太陽光単体補助コースの対象から外れます。
申請できるのは、住民票の市内の住所地にある住宅に住む個人で、市税に滞納がないことが共通の要件です。自分の所有でない住宅に設置する場合は、所有者の承諾が要ります。
令和8年度からの主な変更点として、市は次の2つを挙げています。小売電気事業者へ売電していない完全自家消費の家庭でも申請できるようになったことと、「接続契約の締結日」を事業完了日に含めなくなったことです。
後者には経過措置があります。令和8年3月31日までに事業が完了していても、令和8年4月1日から令和9年2月26日までに太陽光の接続契約を結んだ場合は、令和8年度の対象期間に完了したものとみなされます。
買う人と、ゼロ円ソーラーで借りる人
市には枠が2つあります。設備を買った人が出すのが奨励金、初期費用ゼロのプランで導入する場合は事業者が出す別の補助金です。

ゼロ円ソーラーは、事業者が初期費用を負担して設備を設置し、住宅所有者が電気料金かリース料を払う方式です。契約期間は概ね10年で、一定期間が過ぎると設備は住宅所有者に無償で譲渡されると市が説明しています。
この場合、住民が市へ申請することはありません。市に事前登録されたプランを提供する事業者が補助金を受け取り、その分を料金から割り引く形です。先着順で、申請額が予算の範囲を超えた日に受付が終わります。
同じ住所で両方は使えません。登録プランで太陽光を導入した住宅は、太陽光単体補助コースに申請できないと「ご案内」に明記されています。買う方式と借りる方式の一般的な違いは千葉県の補助金の記事でも整理しています。
申請は工事が終わってから
交付決定を待って着工する形ではなく、事業が完了してから書類を出す事後申請です。書類が1つでも欠けていると受け付けてもらえません。

太陽光の申請では、設備の全景カラー写真が要ります。写真ですべてのパネルの枚数が確認できない場合は、パネル配置図も合わせて出すことになっています。
蓄電池とV2Hは、国の対象機器一覧のうち該当ページを印刷し、自分の機種の欄に色を付けて提出します。メーカー名と型番が分かる書類(出荷証明書、保証書、銘板の写真など)も合わせて出します。
窓口へ持参しても、その場で不備の確認や審査は行われません。提出した書類は返却されません。郵送の場合は、必要な書類をすべて1つの封筒に入れて送ります。
第1期の交付対象者に10月下旬頃発送される交付決定通知書兼額確定通知書には、奨励金交付請求書が同封されています。請求書に記入し、交付決定通知書兼額確定通知書の写しと預金通帳等の写しを添えて期日までに市のゼロカーボン推進課へ出すと、約1〜2か月後に口座へ振り込まれます。入金時の通知はありません。
申請を取り下げるときは、交付決定を知った日から14日以内に取下げ申請書を出します。受け取ったあとにも制限があり、処分制限期間は減価償却資産の耐用年数等に関する省令が定める期間か10年のうち短い方で、その間に譲渡・廃棄をするときは事前の承認が要ります。
県内の他の市の制度は横浜市や川崎市の記事にまとめています。神奈川県全体の一覧は神奈川県のページからたどれます。
よくある質問
- Q. 相模原市の奨励金は、工事の前に申請するのですか。
- 工事が終わってからの申請です。引渡日・領収日・住定日のうち最も遅い日を事業完了日とし、その日が奨励対象期間に入っている設備について、申請期間内に出します。交付決定を待ってから着工する形ではありません。
- Q. 太陽光を10kW載せると奨励金は増えますか。
- 増えません。太陽光発電システムは出力にかかわらず一律8万円です。むしろ、太陽電池の公称最大出力とパワーコンディショナの定格出力の小さい方が2kW以上10kW未満であることが要件なので、その小さい方が10kW以上になると対象から外れます。
- Q. 第1期に間に合わなかった場合はどうなりますか。
- 10月1日から令和9年2月26日までに事業が完了した設備は、令和9年2月1日から2月26日までの第2期で申請します。4月1日から9月30日まで(第1期の奨励対象期間)に完了した設備は、第2期では申請できません。
この記事の用語
- kW
- 発電設備の出力の大きさを表す単位。「4kWの太陽光」はこの値。パネル1枚は0.4〜0.5kW程度で、戸建てでは3〜6kWが多い。 用語集で見る
- 自家消費
- 発電した電気を売らずに自宅で使うこと。買う電気を減らせるので、売電単価より買電単価が高い今は有利になりやすい。 用語集で見る
- 交付決定
- 補助金を出すという行政の正式な決定。通知書の日付が基準になり、これより前に工事を始めると対象外になる制度が多い。 用語集で見る
- 系統連系
- 発電設備や蓄電池を電力会社の送電網につなぐこと。つないで初めて売電や買電ができる。 用語集で見る
- パワーコンディショナ
- 太陽光パネルがつくる直流の電気を、家庭で使える交流に変換する機器。補助金の出力判定に使われることがある。 用語集で見る
- V2H
- 電気自動車の電池から家に電気を送る設備(Vehicle to Home)。車を大きな蓄電池として使う考え方。 用語集で見る
- 売電
- 発電した電気を電力会社などに売ること。単価は制度と時期で決まる。 用語集で見る
- 家庭用蓄電池
- 太陽光でつくった電気や夜間の安い電気をためて、必要なときに使う装置。停電時の備えにもなる。 用語集で見る
出典
| 発行元 | ページ名 | 確認日 |
|---|---|---|
| 相模原市 | 住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金 | 2026年10月11日 |
| 相模原市 | 令和8年度相模原市住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金のご案内(PDF・12頁) | 2026年10月11日 |
| 相模原市 | 令和8年度 住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金 よくある質問(令和7年度からの主な変更点)(PDF・4頁) | 2026年10月11日 |
| 相模原市 | 住宅用初期費用ゼロ太陽光発電設備等導入補助金 | 2026年10月11日 |
| 神奈川県 | 令和8年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金 | 2026年10月11日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | 対象要件の詳細【リフォーム】(対象住宅・要件化工事・補助対象工事・手続き期間) | 2026年10月11日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | エコ住宅設備の設置【リフォーム】 | 2026年10月11日 |
| みらいエコ住宅2026事業事務局(国土交通省) | よくあるご質問(リフォーム工事)(PDF) | 2026年10月11日 |
